前置き
まず最初にガイドラインを制作した理由について述べます。
①ガイドライン作成の背景
このガイドラインを書いている現在は、ほぼ毎週末サークル活動をしている状況です。
直前の登山計画については、天気予報の確認や計画の詳細を検討し、その一方で先の予定についても計画を立てたり、宿・山小屋の手配したりしています。
こういった多忙な状況ですので、ある程度メンバーの皆さんにも協力してもらわないと計画が成り立たないと考えています。
協力が得られない場合、私のサークル運営のモチベーションが低下し、長くサークル活動を続けることが困難になります。
②サークルとして目指すべき姿
一般的に登山は法律的な観点(※)で見ると、自主登山と引率登山の2つに分類できます。
当サークルでは、「メンバー同士が対等な関係で行う自主登山」の形を目指しています。
そのため、サークルメンバーには以下に述べることを期待しています。
※法律的な話は後日、別途ページを作ってまとめる予定です。
③メンバー各自に期待する事
- 「山に連れて行ってもらう」という意識ではなく、「一緒に山に登る」という意識を持つこと。
- 登山計画を人任せにはせず、具体的な登山行程について自分自身で調べること。
- 自分の能力を過信せずに、その山に登れるかどうか自己判断できるようになること。
※登山初心者の人はいきなりこれら全てのことをするのは難しいと思いますが、少しずつでよいのでできるようになるように努めて下さい。
相談グループのガイドライン
ここからは行き先相談グループ内での具体的なガイドラインについて述べます。
初心者と経験者でお願いしたいことのレベルに違いがあるので、2つに分けて記しました。
①初心者向けのガイドライン
まずは深く考えずに自由に希望を述べて下さい。
まだ登山を始めたばかりの人はどんな山があるのか把握していない方も多いと思います。「あまり厳しくない行程の山に登りたい」「花や紅葉の見どころがある山に登りたい」「展望が良さそうな山に登りたい」などのイメージを伝えて頂ければ、私含め他の経験者のメンバーも相談に乗ったり、具体的な山を提案することができると思います。もちろん、具体的に行き先の希望があれば伝えて頂いて構いません(ひとまず今の自分に登れそうかどうかが分からなくても結構です)。
行き先の登山行程から自分で登れそうかどうかを検討できるようになってください。
これまでに自身が登ったことのある山のコースタイム、獲得標高などのデータから、自分がどれくらいの行程の山なら登れそうかを把握するようにして下さい。登山において「この山は自分でも登れますか?」と他人に聞くのはタブーです。どんなベテランの登山ガイドでもよく知らない人からその質問をされると「自信がないならやめておけ」としか答えることができません。自分の実力は自分で把握できるようにしておきましょう。
②経験者向けのガイドライン
行きたい山がたくさんあるとしても、まずは特に優先度の高い山だけを自分の中で選んでから挙げるようにして下さい。
- サークルで活動可能な日数も限られていますし、私個人的にはできる限り多くのメンバーの意見や希望を聞きながら、サークル予定を立てたいと思っています。そのため、一人の方の希望を全て聞くことはできません。
- 一度に数多くの山の名前を挙げられても、私としてはその人がどこの山に特に登りたいと思っているのかが分かりません。私に選ばせようとしているのかもしれませんが、私としては挙げられた山については最近の登山状況やベストシーズンがいつなのか等を調べて決めるようにしているため、一度にたくさんの山を挙げられると調べるのに手間がかかるのでとても負担に感じます。
- 「今年は特にこの山に登りたい」「サークルメンバーと一緒にこの山に登りたい」「花・紅葉の時期のこの山に登りたい」など何かしら基準を決めて、自分の中で登りたい山の優先度を決めるようにして下さい。
- 自分の中で優先度を決めた上で、まずは1~2個の山に絞ってリクエストを挙げるようにして下さい。
- メンバー全員の希望を一通り聞いて予定を立てた後で、スケジュールに空きがある場合はその他のリクエストについても聞くことは可能です。
自分の行きたい山のリクエストを挙げる前に、まずは自分の中で具体的な登山行程を検討するようにして下さい。
- その山が自分に登れる山かどうかを自分自身で調べるのは、登山者として当然のことです。
- まず最低でもコースタイムと獲得標高くらいは把握しておきましょう。
- 登山コースが多い山や長期縦走の場合は、登るルートや1日当たりの行程、荷物の重さなどによって難易度は大きく変わってきます。
- シーズンによっては林道が通行止めになり駐車場までは入れない山もありますし、積雪がある場合は推奨コースが変わったり、難易度・リスクが高まる山もあります。
- 自分の中で十分に行程を検討する前に、他の人に声をかけて、参加者を募るような行為はとても無責任です。
- 自分の中で十分に行程を検討する前に、行き先リクエストを挙げて、計画を人任せにするようなことは絶対にしないでください。
- 私の気持ちとしては、自分が登りたい山について自分自身で丁寧に調べることができる人と登山を楽しみたいと思っています。
行きたい山について、いつ頃登るのが良さそうかを検討してみて下さい。
- サークル活動の中で登りたいと考えている山について、いつ頃登るのが良さそうなのかを検討してみて下さい。
- せっかくみんなで予定を合わせて登るのであれば、花や紅葉の見ごろの時期など、その山の良いコンディションの時に登るのが良いと思います。
- その山の見どころや魅力が他の人にも伝われば、他にも興味を持って参加したいという人が現れるかもしれません。
- あえて混雑を避けるために、その山のシーズンのピークを外して登るのも一つの手だと思います。
- もちろん、個人的にどうしてもその山に登りたいという希望があったり、サークル予定の空いたタイミングに登りたいということであれば、ベストシーズン以外に登るのでも良いと思います。
自分の希望を述べるだけでなく、他の人の意見にも耳を傾けるようにして下さい。
- 自分のリクエストを挙げるだけでなく、他の人のリクエストや意見についても耳を傾けるようにしましょう。
- 山の楽しみ方は人それぞれです。他の人は自分とは違う視点で登りたい山を探していたりするので学ぶことが多いと思います。
- 私としても、一人の意見だけを聞いているとその人の登りたい山に偏りがちになってしまうのであまり楽しくありません。多くの人の意見を聞いた方が様々な山の選択肢が生まれるので楽しいです。
- 自分の中で良い行き先が思いつかないような場合は、他の人の意見を聞いたり、他の人の山行記録を見たりして視野を広げるようにしましょう。